授業概要 |
人間関係が希薄化している現在、人間の繋がりやその仕組みに改めて目を向けることは重要である。そうした人の結びつきは、社会やコミュニティーを作り上げ、文化を担っていくものとなる。「人間の総合的な理解」を目指す一つの方法論として、婚姻論や家族?親族論の文化人類学的アプローチを土台とし、父系?母系という社会の理解、出産をめぐる慣習、社会の再生産、西欧的価値観と民俗医療の衝突などのトピックに取り組む。 |
課題?評価 |
定期試験50%と授業中のレスポンス?ペーパー50%による総合評価。 |
テキスト |
特になし。 |
参考文献 |
授業中に指示する。 |
受講生への要望 |
講義では、各テーマに関連する「問い」を受講者に提示し、それについて考え、自分の意見を発表してもらう時間を作ります。そこでの積極的な発言は高く評価し、成績に加味します。 |
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授業計画 |
以下のような内容に則して、授業をおこなう。 (1)男女の紐帯と社会関係 文化人類学的アプローチの検証 (2)婚姻論 同盟ネットワーク、配偶者の数、ジェニター vs. ペイター (3)家族?親族論 核家族普遍説、様々な協力関係、冗談関係、キンドレッド?リネージ?クラン、社会的ネットワーク (4)親と子の絆 父子関係の認知、子孫獲得の戦略、家系の存続 (5)性と生殖 ジェンダー?性?セクシュアリティー、民俗生殖理論、「伝統的」な性の規範 (6)近代的な生殖医療 人工授精と代理母、父の存在、生殖の過程 | | |